SV220 SII&OIIIデュアルナローバンドフィルター光害の強い都市部や、月明かりがある夜でも、発光星雲や超新星残骸の高コントラスト撮影を実現するための天体写真専用フィルターです。
星雲が強く発する特定の波長の光(SII(672nm) と OIII(500.7nm))だけを通過させ、街灯などに含まれるそれ以外の連続光(光害)を強力に遮断(平均カットオフ深度 ≥OD5) します。これにより、背景が暗く締まり、星雲の詳細が浮き立つ、劇的な画像を得られます。
適用シーン:
都市部や住宅地での自宅からの天体撮影。
月明かりの影響がある夜の撮影。
OSC(ワンショットカラー)カメラを使用した、効率的なナローバンドイメージング。
1.高精度な分光性能と優れた遮光性能
星雲が発するSII(672nm)とOIII(500.7nm)という2つの光だけを7nmの狭い幅で通し、強力な光害カット(OD5以上)でコントラストの高い鮮明な画像を実現します。
2.光のロスが少なく明るい画像
透過率88%以上を誇り、星雲の光を効率的に捉えるため、光害の下でも明るくディテール豊かな星雲を写し出すことができます。
3.フルサイズセンサーをしっかりカバー
44mmの有効口径(2インチだけ)により、フルサイズカメラの画面全体にわたり、周辺までムラのない均一な描写を可能にします。
4.簡単に取り付けられる汎用性
2インチ:標準的なM48×0.75mmネジ規格を採用しているため、ほとんどの2インチ機材に直接接続でき、セットアップが簡単です。
5.カラーカメラでの効率的な撮影
ワンショットカラーカメラ専用設計で、SIIとOIIIのデータを一度に取得できるため、フィルター交換の手間がなく、効率的に撮影を進められます。
6.ハッブルパレット風の色彩を再現
このフィルターとHα&OIIIフィルターを組み合わせることで、象徴的な「ハッブルパレット」風の色合いをカラーカメラで表現できます。
| SV220 | ||
| 商品番号 | W9172C | W9172D |
| サイズ | 1.25インチ | 2インチ |
| 基板厚さ | 1.80mm | 1.85mm |
| クリア アパーチャ | 26mm | 44mm |
| 波長範囲 | 300~1000nm | |
| 半値幅(FWHM) | 7nm | |
| ブロッキング | OD5以上 | |
| ピーク透過率 | 88%以上 | |
| 表面品質 | 60/40 | |
| 面精度 | 1/2λ | |
| ねじ | M28.5x0.6 | M48x0.75 |

SV220 7nm SII&OIII デュアルナローバンドフィルターは、SII 673nm と OIII 500nm という2つの強い輝線のみを通し、光害や月明かりが強い環境下でも背景光を大幅に抑制し、星雲のコントラストを向上させることができます。このため、これら2つの輝線を豊富に含む輝線星雲、惑星状星雲、超新星残骸などの深宇宙天体の撮影に最適です。例えば、オリオン座の馬頭星雲(M42)、コーン星雲(NGC2264)、ウィザード星雲(NGC7380)、干潟星雲(M8)など。
| ターゲット | 星雲画像 | 種類 | 波長 | 作用 |
| オリオン座大星雲(M42) | ![]() |
輝線星雲(HII領域) | OIII + SII(青緑) | 暗部のディテールを強調する |
| コーン星雲(NGC2264) | ![]() |
輝線星雲 | OIII + SII | その青緑色の構造を捉えることができる |
| ウィザード星雲(NGC7380) | ![]() |
輝線星雲 / 星間ガス | OIII + SII | 星雲のディテールを強調する |
| 干潟星雲(M8) | ![]() |
輝線星雲 | OIII + SII | ディテールが顕著に向上 |
| η(エータ)カリーナ星雲(NGC 3372) | ![]() |
輝線星雲 | OIII+SII | 星雲のディテールを強調する |
| 環状星雲(M57) | ![]() |
惑星状星雲 | OIII+SII | OIIIは青色の構造を、SIIは緑色のディテールをそれぞれ強調する |
| IC405 | ![]() |
散光星雲 | OIII+SII | その青緑色の輝きを捉えることができる |
| 超新星残骸「カシオペヤ座A」など | ![]() |
超新星残骸 | OIII + SII | 酸素(OIII)と硫黄(SII)に富む輝線構造を分離するのに役立つ |
さらに一歩進んだ「真のSHO画像」へ
このSII&OIIIフィルターを、H-Alpha & OIII デュオバンドフィルターと組み合わせて使用することを強くお勧めします。2種類のフィルターで撮影したデータを合成することで、SII(赤)、Ha(緑)、OIII(青)の3チャンネル全てをカバーし、あの象徴的なハッブルパレット風の真のSHOカラー画像を創り出すことが可能になります。


