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天文リフレクションズによるSV550 122のレビュー記事 前編

天文リフレクションズによるSV550 122のレビュー記事 前編

                 

              【低価格高性能】SVBONY SV550 122MMレビュー

                      【FPL-51/3枚玉アポクロマート】前編

1 か月以上の試行と探求を経て、この製品が厳密で真剣かつ客観的な姿勢を貫いていることをより多くの人に理解してもらうために、天文リフレクションズは SV550 122 のレビュー記事を公開しました。 改めて、心より感謝申し上げます。次に、レビュー記事で言及された重要な情報を見てみましょう。 内容が多いので2記事に分けて解説します。

今回ご紹介するSVBONY SV550 122MMは、凸凹凸のトリプレット型。FPL-51硝材のレンズを1枚使用していますが、もう1枚レンズを増やすことで「FPL-53の2枚玉に勝る」と謳われています。筆者は当初「本当かなあ・・」と疑っていたのが正直なところでした。同時に、これまで良く見える天体望遠鏡を低価格で提供されてきたSVBONYさんなら「もしや?」という思いもあり、ぜひ一度この眼で確かめてみたいと思っていました。

SV550 122MMの外観

梱包とケース

SV550 122MMは直方体のソフトケースに収納された状態で梱包されていました。梱包箱(ケースを収納する段ボール箱)のサイズは‎83 x 33 x 25 cm。小さくはありませんが、口径比F7とやや短い(焦点距離854mm)こともあって普通に持ち運びできるサイズです。
ソフトケースの内部にはスチロールの間仕切りがあり、鏡筒がすっぽり入るようになっています。ハードケースほどの安心感はないものの、保管・移動のためには十分なものでしょう。

対物レンズ

フードを収納した状態で対物レンズを見たところ。レンズ面は当然ですが全面マルチコートです。光軸調整機構はなくパーツの機械精度で光軸を担保する考え方で、近年の屈折式天体望遠鏡ではこちらが主流になっています(*)。

(*)口径が大きくなると光軸調整機構を備えたレンズセル自体が大型化し、コスト増・重量増の要因となります。最高の性能を発揮するために調整機構を持たせるのも1つの設計思想ですが、NC工作機械が進歩した現在では、調整機構を持たせなくても一定の品質が確保できるようになりました。

フード

フードはスライド式になっていて、上の画像のようにけっこう伸ばすことができます。このような伸縮式フードは収納長を短くできるのでとてもグッド。鏡筒の表面の塗装はSVBONY製鏡筒に共通の白の梨地仕上げ。指紋が付きにくくこれもいい感じ。

ただし後述しますが、口径が大きいこともあって深いフードであっても夜露対策は必須です。

接眼部

左の画像の赤いリングの左が接眼部回転機構のクランプ。

接眼部はラックピニオン式。デュアルスピードフォーカサーが標準付属し精密なピント合わせが可能になっています。繰り出しのストロークは約87mmと十分な長さです。

ファインダー脚はビクセン規格のアリミゾが接眼部に1個標準で装着されていますが、追加購入すれば90度離れた位置にもう1個装着することができます。なおファインダーは標準では付属しません。

接眼部には回転機構があります。ガタのないしっかりとした造りですが若干回転が固く、かなり力を入れないと回転しませんでした。ユルユルよりはずっといいのですが、ここはもう少しスムーズになって欲しいところ。

大径のドロチューブの内面には多数の遮光環が配置されていて内面反射の防止に大きく貢献しています。この部分は製品によってはつや消し塗装や微細なスジ状の構造の場合もあるのですが、やはり遮光環を入れるのが最善の策。

接眼部側から対物側を覗いたとき(上画像右)、対物レンズ以外の部分はすべて「暗黒」になるのが理想なのですが、本機はその点で最高レベルといえるでしょう。

ドロチューブ末端のネジはM63、2インチスリーブ差し込みアダプタが付属します。

FPL-51 vs FPL53・昼間の風景で比較する

FSQ106ED & FC76DCUとの比較

左・ポルタII経緯台に搭載したSV550 122MMとSXP赤道儀に搭載したFSQ106ED。右・ポルタIIに搭載したFC76DCU。

まず、昼間の風景で見え味を確認してみました(*)。比較対象はフローライトを1枚使用した2枚玉のタカハシFC-76DCU(焦点距離570mm)と、スーパーEDレンズを2枚使用した4枚玉のFSQ-106ED(x1.6エクステンダー使用で焦点距離800mm)です。この2本は同一口径クラスでは一級品と評価されている高性能天体望遠鏡です。

(*)筆者の眼は強度の近視と乱視、若干の白内障なので、低倍率での見え味の比較にはまったく適さないのですが、過剰倍率の高倍率では飛蚊を除けばそれなりに比較評価が可能です。主にRadian 3mmを装着しSV550は約280倍、FSQ106EDは約267倍、FC76DCUは約190倍で比較しました。

FPL-53 2枚玉とは「大差がない」

まず、SV550 122MMとFC-76DCUの比較ですが、同一接眼レンズでは焦点距離の差による倍率の差が大きいせいもありますが、収差補正をうんぬんする以前に「比較にならない」感じでした。口径122mmと76mmでは「見える世界が違う」という印象です。瞳径を同じにして星を見ればまた印象も違うのかもしれませんが、眼視においては「口径は大正義」であることを痛感しました。

FSQ-106EDとSV550 122MMの比較では、それなりに両者の特性が見えてきます。ちょうど電灯を固定する「袋ナット」の頭に太陽が反射していて人工星代わりになったのですが、焦点位置での色滲みや焦点内外像を比較すると、確かに軸上色収差の補正についてはFSQ106EDの方が優秀でした。

まあこれはFSQ-106EDがFPL-53を2枚使用していることを考えるとある意味当然です。同じ比較をFC-76DCUでも確認しましたが、こちらは正直言って違いがわからない感じでした。「FPL-53の2枚玉に勝る」がどうかは別としても「大差はない」ことは事実のようです。

同じ予算ならどちらが幸せなのか?

SV550 122MM(左)とFSQ-106ED(右)の比較イメージ。同一の画像を拡大率を倍率の比率に合わせて加工しています。明るさは2/3段補正とやや誇張していますが、実際に見るともう少し違いがあるような印象を受けました。

もうひとつ、色収差の補正の違いを除いて、FSQ-106EDとSV550 122MMの「どちらが良く見えるか」を問われると、正直SV550 122MMのほうが「良く見える」と感じました。その主な原因は「明るさ」の違いではないかと推測しているのですが(*)、ここでも「口径の差」が効いているようです。

この比較で「FPL-51の三枚玉」に対する評価が一変しました。性能に「大差がない」のであれば、あとはお値段の差。「FPL-51の三枚玉」が「FPL-53の2枚玉」より低価格だとすると(*)、その分だけコスパが高くなることを意味します。同じ価格でより大口径の望遠鏡が手に入るなら、FPL-51の三枚玉の方がより幸せになれるのではないか?この仮説を検証することが本レビューの狙いの1つになりました。

PS:上記のレビュー内容と写真は天文リフレクションズ より提供されています。 さらに詳しく知りたい方はクリックしてください。


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